メインイメージ

しじみとあさり、ダイエット効果が高いのはどっち?

1.しじみとあさりのダイエットに有効な栄養成分
しじみとあさりはどちらも同じ二枚貝ということもあり、含有されている栄養成分も非常に似ていることから、それぞれが持つ効能も同じようなものがあります。
しじみとあさりに期待される効能の一つにダイエットがあります。
しじみにもあさりにも脂肪燃焼効果のある成分がいくつも含まれていることから、ダイエットに効果的だといわれているのです。
ではまず、しじみとあさりに含まれるダイエットに有効な栄養成分をご説明します。

・アミノ酸
ダイエット効果のあるとされているアミノ酸は5種類あります。
それが、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、リジンです。
これらのアミノ酸は筋肉増強や脂肪燃焼を促す働きを持っていることからダイエットに効果的だと期待されています。

・ビタミンB群
ビタミンB群には脂肪や糖質をエネルギーとして分解してくれる役割があります。
この働きにより、体内の脂肪の蓄積を防ぎます。
ビタミンB群の中でもビタミンB1は糖質代謝を、ビタミンB2は脂肪燃焼を促す作用があります。

・ミネラル
カルシウムは脂肪燃焼を促し、脂肪の吸収を抑える働きがあります。
マグネシウムは基礎代謝を促す働きがあります。
リンはエネルギー代謝と脂質代謝を助けます。
鉄はヘモグロビンをつくることで血液に酸素と栄養をしっかりと届ける役割があります。
亜鉛は体内に存在する100種類もの酵素に関わっていますので、直接的にも間接的にも必要不可欠な栄養素です。


2.栄養成分からダイエット効果を比較
あさりとしじみのどちらがよりダイエット効果があるかを判断するために、あさりとしじみの100gあたりの成分含有量を比較してみます。

・アミノ酸
まずは、アミノ酸の含有量です。
アミノ酸はたんぱく質が分解されて生まれるので、たんぱく質の含有量で比較します。
あさりに含まれるたんぱく質が6gなのに対し、しじみは5.6gです。
アミノ酸に関してはあさりの方が多く含まれていますが、大きな差はありません。

・ビタミンB群
次にビタミンB群の含有量です。
あさりにもしじみにも含まれるビタミンB1、B2、B6、B12で比較します。

あさり
ビタミンB1…0.02mg
ビタミンB2…0.16mg
ビタミンB6…0.04mg
ビタミンB12…52.4mcg

しじみ
ビタミンB1…0.03mg
ビタミンB2…0.25mg
ビタミンB6…0.09mg
ビタミンB12…62.4mcg

ビタミンB群に関してはどのビタミンBもしじみの含有量が勝ります。

・ミネラル
最後にミネラルの含有量です。
今回はミネラルの中でも、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛で比較します。

あさり
カルシウム…66mg
マグネシウム…100mg
リン…85mg
鉄…2.8mg
亜鉛…1mg

しじみ
カルシウム…130mg
マグネシウム…12mg
リン…86mg
鉄…5.3mg
亜鉛…2.1mg

ミネラルに関しては、マグネシウムのみあさりが特出していますが、他はしじみの含有量が勝ります。

アミノ酸、ビタミンB群、ミネラルのダイエットに効果的な3つの栄養成分の含有量を総合的に比較した結果、あさりよりもしじみの方がより豊富に含まれていました。
以上のことから、ダイエット効果が高いのはあさりよりもしじみだと言って良いでしょう。

【3】あさりの注意すべき栄養成分!
ダイエットにはあさりよりもしじみをおすすめしたい理由はもう一つあります。
それは、ナトリウム含有量です。
しじみ100gあたりのナトリウム含有量が73mgなのに対し、あさりは870mgです。

ナトリウムとは、イコール純粋な食塩量ではありません。
ナトリウムに含まれる食塩量は、ナトリウムの量(g)×2.54=食塩相当量(g)の計算によって算出します。
日本では醤油や味噌などを使った食文化があることから、多くの日本人は1日のナトリウム摂取量が不足するどころか摂り過ぎている傾向にあります。
厚生労働省が示した日本人の食事摂取基準の中にある、1日あたりの食塩摂取量の目標値は、男性9g未満、女性7.5g未満です。
慢性的にナトリウムを摂り過ぎていると、余分なナトリウムは排出されないまま体内に蓄積し、血圧を高めたり、むくみを引き起こしたりといった不調を起こす原因となります。
ナトリウムの摂り過ぎは健康だけでなくダイエットにも良くありません。

冒頭に戻りますが、しじみのナトリウム含有量が73mgなのに対し、あさりのナトリウム含有量は870mgです。
これを食塩相当量で計算すると、しじみが0.1gなのに対し、あさりは2.2gもの食塩が含まれているのです。
つまり、あさりだけで1日のおよそ4分の1もの食塩を摂ってしまうことになります。

このような塩分過多を防ぐためにも、あさりよりも塩分が少ないしじみの方がおすすめなのです。

トップに戻る