
1.しじみに含まれる遊離アミノ酸とは?
しじみに含まれるオルニチンは、遊離アミノ酸であることをご存知でしょうか?
そもそもアミノ酸は、タンパク質を作る材料となる成分です。
人間の体はいくつものアミノ酸でつくられているといっても過言ではありません。
地球上には数えきれないほどのアミノ酸が存在していますが、私たち人間の体を作っているアミノ酸はおよそ20種類です。
20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できる11種類のアミノ酸を非必須アミノ酸、体内で合成できない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸といいます。
こうしたアミノ酸は、数百から数千もの数が連なってタンパク質となり、体のあらゆる働きに作用するのですが、タンパク質にならずに単体のまま存在するアミノ酸があります。
それが遊離アミノ酸です。
遊離アミノ酸は血中に最も多く存在しており、ほかにも肝臓や筋肉などの組織内に存在して、体内を巡っています。
タンパク質の材料にならないなら、役に立たないのでは?とも思いますよね。
しかし、遊離アミノ酸は非常に優秀な働きを持つアミノ酸なのです。
例えば、体のどこかでアミノ酸が不足してタンパク質を合成できないとします。
すると、遊離アミノ酸はその状態をすぐに察知して、すぐさま血中などからタンパク質の材料になるため向かいます。
このように、他のアミノ酸と結合せず体内で遊離した状態で貯蔵されていることで、アミノ酸が不足したときにアミノ酸を補充する役割を遊離アミノ酸は持っているのです。
つまり、遊離アミノ酸が体内にあれば、アミノ酸不足によるあらゆる体の不調を予防することもできるのです。
2.しじみには遊離アミノ酸が含まれている
ここで冒頭に戻りますが、実はしじみに含まれるオルニチンも遊離アミノ酸なのです。
オルニチンは肝臓の働きを助けることで、二日酔いの予防や疲労回復など、あらゆる不調回避に役立つアミノ酸ですが、体内のアミノ酸不足も助ける優秀なアミノ酸だったのです。
さらに、しじみに含まれるアルギニンとタウリンも遊離アミノ酸です。
アルギニンは体の生成に直接関わることはないものの、間接的にあらゆる組織の構成に欠かせない重要なアミノ酸です。
タウリンは骨、筋肉、心臓など、あらゆる臓器の活動や神経伝達にも欠かせないアミノ酸です。
しじみに含まれる遊離アミノ酸は、単体でも重要な役割を持つアミノ酸ですが、遊離アミノ酸として貯蔵されることで、足りていないアミノ酸の補充にも向かう働き者のアミノ酸なのです。
食事からアミノ酸を摂る際は、体内でつくることのできない必須アミノ酸だけでなく、アミノ酸の倉庫として働く遊離アミノ酸を摂ることも大切ですよ。
遊離アミノ酸を摂るなら、アミノ酸も遊離アミノ酸もバランスよく含まれたしじみがおすすめです。