
1.イノシトールの役割
イノシトールはビタミンB群の一種だといわれていますが、厳密に言うとビタミンB群ではありません。
しかし、水溶性のビタミン様物質であり、ビタミンB群と同じように身体にとって重要な役割を担っていることから「抗脂肪肝ビタミン」 と呼ばれています。
以下の3つが、イノシトールの代表的な働きです。
・心の安定を保つ
イノシトールには神経伝達物質「セロトニン」の分泌を活発にする働きあることから、うつ病の治療にも用いられています。
また、脳内の神経系の異常によるパニック障害などにもイノシトールが有効だとされ、海外では治療薬としても使用されています。
以上のことから、イノシトールは心の安定を保つために高い効果が期待できます。
・肥満の予防・改善
イノシトールには体内の脂肪代謝を促す働きがあります。
脂肪代謝が活発になると、血中のコレステロールや中性脂肪を減らすことが出来ますので、血流が良くなります。血流が良くなると代謝も上がりますので、痩せやすい体をつくることが出来ます。
また、イノシトールは肝臓の脂肪蓄積を防ぎます。
肝臓の脂肪蓄積を予防することで、脂肪肝にも効果的です。
・抜け毛、薄毛予防
イノシトールには神経細胞を活発にする働きがあります。
イノシトールは髪の毛の神経細胞にも関わっていますので、発毛や育毛にも影響を及ぼすことが判っています。
体内でイノシトールが少なくなると、抜け毛や薄毛のリスクが高くなりますので、予防・改善するためにもイノシトールを十分に摂る必要があります。
2.イノシトールを摂取するならしじみがおすすめ!
イノシトールを食事から摂るならしじみがおすすめです。
しじみには、イノシトールだけでなく、必須アミノ酸もバランス良く含まれていますので、イノシトールの持つ上記3つの働きをより高めることが出来ます。
また、高血糖の人、高血糖になりやすい人は慢性的にイノシトール不足になりがちです。
例えば、肉類や脂っこいものが好きな人、カロリーの高い物をよく食べる人、おかずよりもごはんやパンを食べる割合が多い人、お酒が好きな人、運動不足の人などは、高血糖になりやすいので、それ以外の人よりも積極的にイノシトールを摂取する必要があります。
イノシトール不足は、心や体にあらゆる弊害を引き起こす原因になります。
上記で挙げた3つの働きも、イノシトールが不足すると予防・改善どころか悪化する可能性もあります。
イノシトールは小麦製品や果物に多く含まれているのですが、これらは糖質もカロリーも高いものですので、高血糖になりやすい方や、血糖値が気になる方、またカロリーが気になる方は小麦製品や果物でのイノシトール摂取はおすすめできません。
その点、しじみは低脂肪かつ低カロリーでイノシトールが摂取できますので、血糖値やカロリーが気になる方にも安心しておすすめできます。