
1.目覚めの悪さは疲労が原因かも
睡眠時間はしっかりと確保できていたのに、目覚めが悪く、朝スッキリ起きれないという方は少なくないのではないでしょうか。
6~7時間以上の睡眠を取っても目覚めが悪いのは、体の疲れが睡眠中にとれていない証拠です。
体の疲れは肝臓の疲れと関係があります。
というのも、肝臓が疲れてしまっていると肝機能が低下します。すると肝臓の代謝・解毒作用が上手くできなくなります。
通常ならば疲労物質でもある有害なアンモニアは無毒化されて尿となり、排出されるのですが、代謝・解毒作用が滞ると、アンモニアは上手く無毒化されずに有害なまま体内に残ります。
この残った有害物質、つまり疲労物質が血液にのって体を巡り、体の疲労感やだるさなどを引き起こす原因となるのです。
だからこそ、肝臓を元気な状態にしておくことが睡眠不足を予防することになります。
しじみが不眠に効果的だと期待されている理由は、しじみに含まれるオルニチンにあります。オルニチンはアミノ酸の一種で、毎日摂り入れることで肝臓の働きを助けます。
つまり、しじみに含まれるオルニチンを摂って、肝臓の代謝・解毒が毎日スムーズに行われることで、疲労が溜まりにくい体をつくり、睡眠の質を高めます。
2.しじみに含まれる「トリプトファン」の効果
しじみが睡眠の質を高める理由はオルニチンだけではありません。
しじみに含まれる「トリプトファン」というアミノ酸も、睡眠の質を高める効果を持っています。
では、しじみに含まれるトリプトファンにはどんな効果があるのでしょうか?
・深い眠りに導くメラトニンを合成
トリプトファンは睡眠ホルモンである「メラトニン」の合成材料です。
睡眠時間は確保できているのに目覚めが悪い、朝スッキリと起きれないという方は、眠りが浅い可能性が高いです。眠りが浅くなってしまうのは、メラトニンがしっかりと分泌されていないからです。
メラトニンの分泌が活発になると眠りが深くなりますので、短い睡眠時間でもしっかり睡眠がとれたように感じます。
また、睡眠中に行われる細胞組織の修復・再生は、成長ホルモンが分泌されることで行われています。しかし、成長ホルモンは深い睡眠がとれていないと上手く分泌されません。
筋肉の疲れ、内臓の疲れ、肌の疲れなど、体のあらゆる疲れをとって回復するためには、メラトニンの分泌を促し、深い睡眠をとることが重要です。
・入眠を良くするセロトニンを分泌
しじみに含まれるトリプトファンは神経伝達物質である「セロトニン」の分泌も促します。セロトニンには、ストレスや疲労などによって乱れた心をリラックスさせる作用がありますので、脳の興奮状態を抑えて、スムーズな入眠を促します。
また、セロトニンは抗ストレス作用を持つ物質でもあります。
セロトニンの分泌が活発であればあるほどストレスに強い状態を維持することが出来ますので、ストレスの蓄積を防ぎます。
心を安定させ、リラックスした状態で入眠出来ると深い眠りにつきやすいので、朝の目覚めもスッキリします。
不眠などの睡眠障害の主な原因は、身体的原因と心理的原因です。
つまり、体の疲れと心の疲れが不眠を引き起こします。
しじみに含まれるオルニチンとトリプトファン、さらにはビタミン、ミネラルは、体の疲れと心の疲れを一緒に回復してくれる作用を持っていますので、不眠に悩まされる方の強い味方となるでしょう。