
1.しじみがオルニチンサイクルを活発にする!
しじみに含まれるオルニチンは人間の体内にも存在するアミノ酸です。
体内に存在するオルニチン(アミノ酸)の量を増やすことによって肝臓の働きが活発になることから、しじみは肝臓に良いと言われているのです。
肝臓の主な働きの一つにオルニチンサイクルがあります。
私たちの体は主食となるタンパク質を摂ると、体内で分解する際に有害なアンモニアを発生させます。
この、有害物質のアンモニアを無害化する役割を果たすのがオルニチンです。
アンモニアが肝臓内にあるオルニチンと反応すると「シトルリン」という無害な物質に変化します。そして、このシトルリンに再びアンモニアが加わると「アルギニン」というアミノ酸に変化します。
アルギニンはアルギナーゼという酵素の働きによって、尿素とオルニチンに分解されます。
分解された尿素は無毒となり、そのまま体外へ排出され、オルニチンは再び肝臓で働きます。
こうした、体内にとって有害なアンモニアを無毒化して体外へ排出する過程を、オルニチンサイクルといいます。
私たちの体は、肝臓でオルニチンサイクルが働いていることによって、有害物質を体内に溜め込まないようにしています。
オルニチンサイクルを活発に行うためにはオルニチンが必要不可欠です。
上記でも説明した通り、オルニチンはすでに体内に存在しているアミノ酸なのですが、加齢によってアミノ酸が作られる量が減ったり、肝臓が疲弊したりすると、オルニチンサイクルの活動が低下し、上手く機能しなくなります。
すると、アンモニアが上手く無毒化されなかったり、無毒化されずに残ったアンモニアが体内で悪さをしたりして、体調不良を引き起こす原因となります。
こうした弊害を予防するためにも、日頃から肝臓を強化してオルニチンサイクルを活発にしておく必要があるのです。
そこで、肝臓を強化するオルニチン補充食品としておすすめなのがしじみです。
しじみには豊富なオルニチンが含まれていますので、毎日摂ることで肝機能を助け、オルニチンサイクルを活発にします。
とくに、以下の生活習慣に当てはまる方は、肝機能が低下している可能性がありますので、積極的にオルニチンを補充することをおすすめします。
・食習慣が乱れている人
乱れた食習慣は肝臓に大きなストレスを与えます。
栄養バランスの良い食事を心がけることが肝臓にとって良いことなのです。
また、食事の内容だけでなく、早食いや大食いなどの食べ方も肝臓に負担をかける原因となります。肝臓を余計に疲弊させないためには、適量をよく噛んで食べるようにしましょう。
・睡眠不足の人
起きている状態というのは、常に血管を収縮させています。
つまり、起きている間は血圧が上昇しているので、休む時間が確保できなければ肝機能も休息出来ないのです。
一定の睡眠時間を確保し、良質な睡眠をとることが肝臓にも大切です。
・便秘気味の人
便秘は排泄されるはずの有害物質(便)が排泄されず、体内に蓄積されている状態です。
便秘によって有害物質が増え続けると、有害物質を解毒する肝臓の負担は大きくなり疲弊します。
・喫煙者
煙草は有害物質のアセトアルデヒドをつくります。
アセトアルデヒドは肝臓を疲弊させる大きな原因の一つですので、出来るだけ控えた方が良いでしょう。
オルニチンを摂って肝機能を高めると、上記4つの習慣による弊害を抑制することも出来ます。
オルニチンサイクルを正常に働かせるためにも、しじみを毎日摂ってオルニチンを補充しましょう。