
1.しじみとポリアミンの関係
しじみにはアミノ酸の一種であるアルギニンが含まれています。
アルギニンには、疲労を回復したり、免疫力を向上したり、成長ホルモンの合成を促したりといった様々な働きがあるのですが、アルギニンの働き一つに「ポリアミン」の合成があります。
ポリアミンは人間を含んだ全ての動物の細胞内で合成される物質です。
ポリアミンの働きは主に、細胞分裂の際に古い細胞の遺伝子を新しい細胞にコピーをしたり、細胞の遺伝子情報を新しい細胞に伝えたりします。
このように、ポリアミンは細胞の増殖や遺伝子の安定を保つために、重要な役割を担っています。
つまり、ポリアミンが存在していることで細胞分裂が正常に行われ、新陳代謝も活発になるのです。
しかし、体内合成されるポリアミンの量は年齢とともに減っていきます。
近年では、ポリアミンの減少によって新陳代謝が低下することが老化の原因の一つとも考えられているのです。
しじみがアンチエイジングに良いといわれている理由は、ポリアミンを合成するアルギニンが含まれているからです。
さらにしじみには、糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わるナイアシン、肌の代謝を高めてニキビ、肌荒れ、シミを予防するビタミンB2、ビタミンB6も含まれていますので、体の内側から美しい体と肌をつくるために作用します。
また、しじみの代表成分であるオルニチンには、成長ホルモンの分泌を促す働きもあります。成長ホルモンは体の成長、回復には欠かせないホルモンですので、分泌が活発になることで体の老化予防が期待できます。
このように、しじみにはポリアミンを合成するアルギニンだけでなく、体の健康と美しさを維持する栄養成分が豊富に含まれています。
2.ポリアミンの合成を促すことが若返りの秘訣
本来、ポリアミンは体内で合成することのできる物質です。
しかし、上記でも述べたように年齢とともにポリアミンの量は低下します。
ポリアミンの生産量のピークはおよそ20歳前後で、それ以降、生産量は低下していく一方です。
だからこそ、積極的に食べ物からアルギニン(ポリアミン)を摂る必要があります。
ポリアミンは分子量が小さいので、食べ物で摂っても分解されることなく、そのまま腸へ運ばれます。
分解されることがないということは吸収率が高いということなので、年齢によって不足してしまっても、食べ物から補うことで、しっかりと臓器や組織へポリアミンを届けることができます。
しじみにはアルギニンの他にも、体のアンチエイジングに重要な役割を持つ栄養成分がたっぷりと含まれていますので、ポリアミンの持つアンチエイジング作用をより高めることが出来ますよ。