メインイメージ

しじみの摂取制限がある場合とは?

1.しじみは安全性が高い栄養源
しじみは、肝臓の解毒作用をサポートするだけでなく、成長ホルモンの分泌、筋力UP、疲労回復など、人の体に様々な良い効果をもたらすオルニチンが豊富に含まれています。
オルニチンは人間の体内にも存在する成分なので、安全性も高いです。さらに、非必須アミノ酸ですから、必須アミノ酸と違って1日の摂取量に制限もありません。
それなら摂り過ぎても問題ないのでは?と思いますが、どんなに体に良いものでも1日の摂取目安量を超えて、過剰に摂取すると、消化管が疲弊を起こし、腹痛、下痢、嘔吐といった症状を引き起こすこともあります。
しじみの場合、栄養価が高いからこそ、単純に食べ過ぎの弊害だけでは済まないこともあります。


2.しじみの摂取制限をしなければならない人
しじみを摂り過ぎると、ただ消化管が疲弊を起こすだけでなく、命に関わる事態に陥る可能性を持つ人もいます。それが、以下の方たちです。

・脂肪肝や脂肪肝炎などの肝機能障害を発症している人
しじみの代表成分でもあるオルニチンやタウリンは肝機能の回復を促す働きがあります。
しかし、脂肪肝や脂肪性肝炎を発症している人の場合、かえってしじみが肝臓に悪影響を及ぼすことになる恐れがあります。
その理由は、しじみに含まれる豊富な鉄分です。
肝臓には鉄分を蓄えておける機能があるのですが、脂肪肝や脂肪性肝炎を発症すると、鉄分を過剰に蓄えてしまうのです。さらに、鉄分から発生した活性酸素が肝細胞を傷付けます。脂肪肝や脂肪性肝炎を発症している人は活性酸素を抑制する抗酸化物質が極端に少ない状態ですので、肝臓は炎症を起こしやすくなります。

・妊娠中の人
しじみを含む魚介類にはノロウイルスが潜んでいることがあります。
ノロウイルスは感染力が非常に強く、感染すると、嘔吐・下痢・腹痛・発熱などを引き起こします。
ノロウイルスは、下水が流れる河川や海に生息する二枚貝の、牡蠣、アサリ、しじみなどに多く発見されています。
妊娠期間中は通常よりも免疫力が低下しているため、食材に付いたウイルスによって食中毒に陥りやすい状況です。
ノロウイルスなどの菌類は加熱すると死滅しますので、妊娠中は生食を控えて、しっかりと加熱しているものを口にしましょう。


3.しじみの摂取量は守る!
しかしながら、脂肪肝や脂肪性肝炎を発症している人でも鉄分は赤血球の形成に必要不可欠ですので、過剰摂取もいけませんが、不足してもいけません。
鉄分の一日の目標摂取量はおよそ10mgですから、関脂肪や脂肪性肝炎を発症している人は、10mgを超えないように摂取することが望ましいでしょう。
しじみは100gでおよそ5mgの鉄分が含まれていますので、1日の摂取量の半分をしじみで補うことが出来ます。
しじみの過剰摂取を防ぐことが出来れば、効率よく安定して鉄分の補給が出来る素晴らしい食材ですので、摂取量を注意してしじみを摂りましょう。

トップに戻る