
1.しじみの佃煮は食材を活かした健康食
佃煮は主に、水産物、農産物などを原料として、醤油、砂糖、塩などの調味料で甘辛く煮詰めた加工食品です。
佃煮の大きな利点は、素材をそのまま使用するので栄養価を逃さず摂取することができることにあります。
昆布などの海藻類であれば、ビタミン、ミネラル、植物繊維などが豊富で、しじみなどの魚貝類であれば、良質なタンパク質やビタミン、カルシウム、鉄、などを摂取できます。
原料の栄養をそのままに味わえる佃煮は、素晴らしい健康食なのです。
また、しじみのようにそのまま食べるには難しい原料でも、佃煮にすることで手軽に食べられるのも利点の一つです。
2.佃煮の製造方法
ひとえに佃煮といっても、製造方法は原料によって変わります。
しじみの佃煮はスーパーなどで手に入れることも出来ますが、自分で作ることも出来ますので、ぜひ参考にしてみて下さい。今回は代表的な3つの製造方法をご紹介します。
・浮かし煮
浮かし煮とは、生鮮原料などの比較的形が崩れやすい原料で佃煮を作るときに用いられる製造方法です。
水、寒天、醤油、砂糖などを混ぜた煮液を釜に入れて、加熱・沸騰させた後、煮液に前処理を済ませた原料を投入して一定時間煮ます。
その後、佃煮を容器に上げて薄く広げたら、扇風機などで風を送って冷却して出来上がりです。
・煎り付け煮
煎り付け煮とは、昆布や干しえびなどの乾燥食材やわかさぎなどの形が崩れにくい食材で佃煮を作るときに用いられる製造方法です。
浮かし煮と同じように煮液を釜に入れて、加熱・沸騰させた後、煮液に前処理を済ませた原料を投入します。煎り付け煮という言葉通り、焦げないようかき混ぜながら煎り炊きします。原料に煮液が浸透した後は、浮かし煮と同じように冷却して出来あがりです。
・浸漬法(しんしほう)
浸漬法とは、煮豆を作る場合に多く採用されている方法です。
農産原料品などの一部でこの方法が使われています。
上記の2つとは製造法が大きく変わり、材料を水炊きなどによってしっかりと水分を含ませて軟化させた後、熱い調味液の中に一定時間浸漬します。これにより、原料内の水分と調味液が入れ替わり味がつきます。
3.ご飯のお供にはしじみの佃煮を!
しじみの佃煮の目安摂取量は、一食だいたい20g程度です。
佃煮はたくさんの砂糖と醤油を使うのでカロリーが気になる方もいるかもしれませんが、しじみの佃煮20gのカロリーは約30kcalですので、目安摂取量を守ればカロリーを摂り過ぎる心配もありません。
しじみに含まれるビタミン、ミネラル、アミノ酸は健康な体をつくる上で必要不可欠な栄養素ですので、毎日の補給が大切です。
しじみ特有の香りや味が苦手な方でも、佃煮であればご飯と一緒に美味しく食べられますよ。